住まいの性能
住み心地・居心地の良さ、使い勝手の良さといったことを大切に家づくりを心掛けていますが、
その家が、末ながく使われていくことも大切なことです。
家の長寿命化にかかわる部分として、「構造の安定」「劣化の軽減」「温熱環境」「維持管理への配慮」といった
家の性能もしっかり 確保していくことが重要と考えています。
堺建築設計事務所では、長期優良住宅の認定取得を基本として家づくりをおこなっていますが、
耐震等級においては最上の耐震等級3を、温熱環境性能はZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)、
ZEH+、HEAT20(G1グレード)レベル以上の省エネルギー基準をご提案しています。
構造性能
(耐震性)
木造住宅ならば耐震等級は、等級1・等級2・等級3に分類されます。
耐震等級1 | 数百年に一度発生する地震(震度6強から震度7程度)の地震力に倒壊、崩壊せず、数十年に一度発生する地震(震度5強程度)の地震力に対して損傷をしない程度の耐力がある。(建築基準法の耐震基準を満たすものです) |
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耐震等級2 | 上記の地震力の1.25倍の地震力に対して倒壊、崩壊しない耐力がある。 |
耐震等級3 | 上記の地震力の1.50倍の地震力に対して倒壊、崩壊しない耐力がある。 |
堺建築設計事務所では、すべての家に「耐震等級3」をご提案しています。
また、構造性能を確かなものにするため、木材は国産材(地元静岡優良木材)をベースに使用し、
基礎を構成する鉄筋・コンクリートはしっかりと品質管理されたものを使用しています。
地盤については、地盤調査により地盤改良が必要になった場合には、適切な工法を検討・選択し、
目に見えない部分の安全を確かなものとしていきます。
もちろん、公的審査機関の技術的審査を受け、「耐震等級3」の適合証明を受けています。
劣化軽減性能
(耐久性・劣化対策)
木造住宅の老化・劣化の原因は、腐れと害虫被害によるものがほとんどです。構造躯体の劣化が進むことは設計時に計算した耐震強度が損なわれ、耐震性能が低くなってしまうことになります。
シロアリ対策 | 基礎はベタ基礎を採用し、基礎の立ち上がり高さは地盤面より500mm確保。基礎断熱の場合は「床下気密」を、床断熱の場合は「床下通気」を。断熱方法により、適切な措置を講じていきます。 |
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雨漏り対策 | 雨漏りのリスクが少ないシンプルな屋根形状とし、適切な勾配をとる。必ず下葺きをし、部位ごとに決められた重ね幅を確保する。外壁においては仕上げに応じた確実な防水措置を施すことを基本とします。 |
湿気結露対策 | 通気工法により二重の防水層を設け、下部から上部に通気し、躯体内の湿気を排出させます。小屋裏においては天井断熱の場合は換気措置を、屋根断熱の場合は通気措置をおこない、建物内外の温度差による結露の発生を抑えます。 |
維持管理対策 | 長く維持管理していくためには配管の接合部やバルブなどの清掃・点検が必要です。床下は点検可能空間とし、メンテナンスがしっかりできるようにします。建物が完成しお引き渡し後も、長期的にメンテナンスサポートをしていきます。 |
温熱環境性能
(省エネルギー性・空気環境対策)
温熱環境性能は品確法の「省エネルギー対策等級」で示すことができます。
等級2 | 旧省エネルギー基準(1980年) |
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等級3 | 新省エネルギー基準(1992年) |
等級4 | 次世代省エネルギー基準(1999年) |
省エネルギー対策の中で、とくに断熱性能は温熱環境性能の基本となるものです。
断熱性能を高めて、少ないエネルギーで快適に暮らせる家づくりを考えていきます。
堺建築設計事務所では、断熱性能Ua値(外皮平均熱貫流率)を等級4(次世代省エネ基準)より さらに上の、ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)・ZEH+・HEAT20(G1)以上の断熱 性能をご提案しています。また、断熱性能と合わせて重要なのが気密性能です。C値(隙間面積)は、0. 5以下にすることを目標に気密処理を計画し、確実な施工をしていきます。
そして基本は、パッシブデザインにより、建物の構造・間取り・使用材料などの工夫によって、 熱や空気の流れを上手に調整しながら、快適な室内環境をつくりだしていきたいと考えています。